同人音楽即売会でキャッシュレスを導入する

同人音楽即売会でキャッシュレス入れたらいいんじゃないか、と思ったんですね。
特に銀行ATMでの硬貨取扱が有料化されてきていますから、出展側としてはなるべくお釣りを用意したくない訳です。

この記事は、導入に当たって条件の検討を行った記事です。実際の導入についてご覧になりたい方は、以下の記事をご覧ください。

PayPayの導入
au PAYの導入

即売会キャッシュレスの前例

前例は結構あり、米Squareの機器を入れて物理カードや交通系ICなどを使えるようにするのが人気です。
ただ、即売会は最適化され切った現金主義。かつ営利目的ではないとあって、小規模なサークルだと、機器を買って、試聴用とは別に決済用のモバイル端末を用意しないといけないのは結構痛手です。

ということで、今回は専用機器を使わないQRコード決済を入れてみることにします。
これならコード札をブースに置くだけなので割と現実的です。導入費も維持費もかからないので、サークルの負担費用は決済手数料だけになります。

QR札は意外と前例がない

ひよわレコーズでは、QR決済の中で特に利用者が多いPayPayの導入を考えました。いろんなサイトを見て回りましたが、多くは「PayPayは実店舗がない同人では導入が難しい」と結論づけられ、Squareを入れているところが多いようでした。

とはいえ、キッチンカーやバザーでもPayPayは普通に使われていることから、そんなはずはないと考え、必要な資料を揃えて申請してみました。
結論としては、ブースの写真さえ正しく撮れば通ります。

PayPay導入の顛末はこちら

以下、各決済サービスについてざっと説明します。

考えうる決済サービス

主要Pay

現状、国内の主要なQRコード決済として、シェア順に

  • PayPay + LINE Pay
  • d払い + メルペイ
  • 楽天Pay
  • auPAY

の4つがあります。ひよわは勝手にこの4つを主要Payと呼んでいます。

auPAYは単体で契約することも、楽天Payと乗り入れで契約することもできます。これらを全部契約した場合、ブースに置くQRコード札は3つになります。

Circle Pay

撤退したpixiv PAYに代わり登場したサークルペイ。
コミケ公式の一押しですが、実体はみずほ銀行のJ-Coin Payです。

利用者が少ないことに加え、クレジットカード並の手数料、振込手数料、売上の払い出しに下限ありと、正直小規模サークルにはかなり厳しい条件です。

メリットは、成人向け商品の決済が禁止されていない点です。我々音楽畑だとあまり関係しませんが、書籍の界隈では重要なポイントになります。

なお、J-Coin Payそのものの規約は成人向け商品の決済を禁止していませんが、Circle Pay以外の決済代行業者ですと代行業者側の規約で禁止している場合もあるためご注意ください。

手数料とかの話

QR決済は、店舗側に決済手数料がかかり、「売上 × 数%」が差し引かれます。事業者によっては、一定額以下の振込や特定の銀行以外への振込に振込手数料が掛かります。

上で挙げた順に、手数料は次の通りです。
決済手数料は税抜で示します。実際はこれに消費税がかかります。
振込手数料は、条件なく無料にできるパターンがある場合は「無料」、条件によって無料になる場合は「条件付き無料」としています。

● PayPay・LINE Pay

手数料

基本決済手数料: 1.98%
振込手数料: 無料

締め日・入金日

売上は月末締め、翌営業日振込で、この場合は振込手数料は金融機関によらず無料。
翌日振込も可能で、追加手数料0.38% + 振込手数料(PayPay銀行宛: 20円・他200円)がかかる。

● d払い・メルペイ

手数料

基本決済手数料: 2.6%
振込手数料: 条件付き無料

d払い・メルペイともに手数料は同じ。
d払いは決済手数料無料のキャンペーンが行われている(執筆時点)。

締め日・入金日

月2回締め(15日締め25日入金・月末締め翌10日入金)。振込手数料は基本無料だが、売上が1万円未満の場合は手数料200円が必要。
翌日振込はない。

● 楽天Pay

手数料

基本決済手数料: 3.24%
振込手数料: 条件付き無料

auPAYを乗り入れで導入した場合、auPAY側の手数料は不明。

締め日・入金日

振込先が楽天銀行の場合は手数料なしで翌営業日振込。楽天銀行以外の場合は、振込依頼時に手数料210円で振込。

事実上、入金先銀行は楽天銀行一択。

● auPAY

手数料

基本決済手数料: 2.6%
振込手数料: 無料

締め日・入金日

  • 月1回締め(末日締め・翌最終営業日振込)
  • 月2回締め(15日締め・翌15日振込、末日締め・翌最終営業日振込)
  • 翌営業日振込

の3つが選べる。

月1回締めと月2回締めでは、締め日に売上金が10000円に満たない場合は振込が1回だけスキップされる。

翌営業日振込のみ手数料210円が必要だが、執筆時点では手数料は無料となっている。売上金が10000円に満たない場合、売上金が10000円を超えた日または末日のどちらか早い日に振込される。

● Circle Pay

手数料

基本決済手数料: 3.3%
振込手数料: 有料

締め日・入金日

月末締め。入金日は翌15日前後。
入金手数料はみずほ銀行宛の場合220円。他行の場合440円。
売上が5000円に満たない場合は繰り越しされ、入金されない(問い合わせからつつくと入金してくれるらしい)。

ひよわレコーズでは

ひよわレコーズにおいて、PayPayがもっとも条件がよく、auPAY、d払い、楽天Payの順に条件が厳しくなります。

PayPayは手数料が安く、振込も無料利用者が多いのが特長です。小規模サークルにはもっとも適しています。

auPAYは売上金10000円のボーダーがあり、入金が遅くなるものの、不利益は特にないので小規模サークルにも優しい設計です。

d払いは売上が10000円を超えていないと振込手数料がかかります。うちの規模だと、単一のイベントでd払いだけで10000円売り上げるのはかなり難しいので、振込手数料は実質必ずかかります

楽天Payはクレジットカード並の手数料で、さらに事実上楽天銀行の口座が必要ともっとも条件が厳しくなっています。
口座を持ってる方なら一考の余地はありますが、年数回の即売会で楽天Payを使うためだけに口座開設は面倒です。

ということで、ひよわレコーズでは「PayPay・LINE Pay」と「auPAY単体」を導入しています。

今後

現状、追加導入の予定はありませんが、キャッシュレスの利用が多いようであれば、今後d払い→交通系IC→クレジットカードの順に導入を検討します。

また、Circle PayことJ-Coinは、即売会おいてキャッシュレスのスタンダードになるようであれば導入します。
どうもCircle Payを介さず取扱金融機関経由で契約すると安いようで、例えば京都銀行だと1.5%で導入できるようです。ただし、Circle Payを介さずに同人サークルで審査が通るかどうかは不明です。

2023,11.24(金) 追記

J-Coin Payを導入できないか京都銀行に聞きに行ったところ、「個人事業者用口座でないとご案内できない」と門前払いされました。

2023.12.08(金) 追記

QR決済を導入したところ、2023年9月と11月のイベントでは、商品をご購入いただいた参加者の2割程度はPayPayで払っていただけました。au Payの利用者は今のところいらっしゃいません。
特に1000円単位ではない商品、500円や300円などの小銭が必要となる商品について、小銭をお持ちでない方に出展側からQR決済をご案内しています。

小規模サークルでまず導入するならPayPay単独でいいように思います。

なお、とある筋からSTORES決済の中古端末が格安で手に入ったので、今後クレジットカード決済も使えるようにしてみようと思います。

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